暴風

春一番だか寒波だかしらないけど、
朝から暴風で、体感温度低い為、
すずちの顔は不機嫌。
靴を履いても玄関に立ち尽くし、
「すずちおいで」と手招きされてイヤイヤながら
自転車の近くに。


「寒いけどお日様いてるから大丈夫!」という
根拠の無い母の説得にしぶしぶ自転車に乗り込み、
ぴゅーぴゅー吹く風の中保育所へ。


保育所に着くと同じクラスの男の子が母との別れを悲しんで泣いていた。
機嫌の悪いすずちは、その様子をじぃ〜っと見ていた。
子供が泣いていると同調して一緒に泣いてしまうタイプのすずちだから、
『うわぁ、泣かないで〜』という母の心を読み取って泣かなかった。
でも、じぃーっと見ていた。


トイレに行って、ジャンパー着替えて、帽子をかぶって、
さぁ、園庭に行ってらっしゃい!と
立たすと、手を繋いでママンも一緒に。と引っ張っていこうとする。
「ママは行かないんだよ。いってらっしゃい。」
でもニコニコして手を離さない。
靴箱の前で動かない姿を見て、先生が迎えに来てくれた。


T「ママバイバイやな」
M『いってらっしゃ〜い』
S「…」小さく手を振る。
その後砂場でプリンを作っていた。
療育園の先生はびっくりするかもしれないが、
すずちはプリン型にスコップで土を入れ、上からペンペンして、
プリンを作り上げることができるようになってる。それも自力で。
みんなのを見て、理解して、真似て練習して完璧に作れるようになったの。
療育園に通っていたときは、スコップの使い方さえわからなかったのに。


小さなお友達が見守る輪の中で成長してますよ。